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秘境戸面原ダム水源沢  

大崩壊
ダム湖岸道路は大崩壊で通行止め! 1年くらいかかりそう。反対の湖岸道路で回り道する。

戸面原ダム湖水源沢

どう読むか? トズラハラ(戸面原)ダムである。
内房線の上総湊に流れ下る「湊川」の本流にある。
南は郡界尾根、北は志組の尾根、東は高宕山から三郡山に至る市界尾根、
西は愛宕山の尾根に囲まれた水域である。

なお、恐怖のヤマヒルは現在ここにはいない。
だが、最新情報で「請雨山」で被害発生の報あり。
国道410号線のヤマヒル防波堤は崩れた。
理由は「君鴨トンネル」の上尾根が、ヤマヒル運搬鹿の通り道になっていたからだ。
だから戸面原ダム水系に行くなら、今のうちだ!

判りやすいのは、国道を関豊の「自然サル園」を抜けて南下する。そしてダムが見えてくる。
赤い橋を渡って東へ
ここから先はガイドブックにもあるので重複するが。
赤い橋を渡ってダム沿いに細い道路を東へ進めば宇藤木地区、ここがベースとなる。
ところが、、、、、大変なことになってる。ダム湖岸への山体大崩壊が起きた。
集落の人は大変だ。工事やってる重機も命がけの仕事だああ!!

命がけの重機!

神社を右へ
神社の左は、志組の尾根へ登る道。ここは右を進む。

ここの山域には、かってはいくつもの山里があったし、林業も盛んだった。
28回千葉国体(総和48年)の登山競技にも使われたという。
尾根という尾根に縦横に林道が走っている。
今やその多くが廃屋となり、林道も何ケ所かゲートで閉鎖されている。
一般道路の橋ですら有害獣防止の金網で閉鎖されてるところがあるのだ。

静寂な廃林道の散策、マウンテンバイクでの走破が楽しいところ。
ただし、バイク、4WDの走行は嫌われてる。

もう1つ、房総の沢は、ここに限らず、沢床などから白い硫黄が流出してるところがある。
ホントに硫黄なのか?確かに臭いで判る。この水域の沢にも硫黄が出てるところが多い。
これらを捜し求める「温泉マニア」の方々がいるらしい!
ヘタをすると彼らのほうが、知られていない沢の奥深くまで分け行っているかも知れない。

何で?太鼓の海底の堆積物、砂、泥などが隆起して房総半島が出来たというのに。
火山などまるで無いのに硫黄が出てくるという理由が判らん。
個人的には、「鍾乳洞」が発見されないか?という夢があるが、ムリかなあ。
沢の壁が、ところどころで真っ白なのは石灰岩ではないかと思うのだが。

沢を遡行してると、けっこう源流で人工物の廃墟に出会う。
さて1つ目の沢は、宇藤原の古老から「上に池があるよ」と聞いた沢。
神社西手前の人家の間から畑の道に入り、ダム湖へ急降下する
だがダムのバックウオーターで満水だったらそこでアウト!
冬季渇水ならばゴーロ、伏流の川床が現れる。
下流に進むと、左岸から支流が小滝を落としている。
滝壺にはダム湖へ逃げ遅れた大物がいた!

沢の途中左手上には廃田、廃屋があるらしい。そこは上に廃林道がある。
沢の中間には取水堰がある。さっきの廃田に使われたものか?

更に遡行すると源頭も近く水流もわずかになる。こんなところに本当に池があるのか?
突然、堰堤に突き当たる。この上が池?だったらしいのだ。農業溜池だったのだろうか。
今はすっかり土砂で埋まってしまって二股に分かれている。残念。
この源頭は松節林道である。
ガッカリすることはない。沢沿いでしか登れない、これほどの山奥にも暮らしが
あったことを知ったのが収穫なのだ。

ここからもガイドブックにあるので重複するが、、、次は、宇藤原の神社のすぐ先にある
恐怖の「ピサの斜塔トンネル」を抜けて、最奥の農家への道を進む。
怖いトンネル入口
入り口から見ると、上へ裂け目が延びている。
怖いトンネル出口
出口から振り返ると !

このトンネルは、断崖に斜めにひっかかっている巨大なスラブのウラを掘り込んである。
スラブと断崖の隙間から常に地下水が落ちてくる。
この水を潤滑剤にして、いつ、スラブが谷底へ滑り落ちるか判らない。
いや、そう恐れるのは私だけかも知れない。何しろ長い間、このままな安定してるのだから。

行政も何とかしなければと考えてる。
だがスラブは見事なバランスを保っている。ピサの斜塔みたいなもんだ。
補強工事をきっかけに落ちるかも?ダイナマイトで谷底へ落とすか?
結局、大回りの新道を作るしかないということで挫折したまま。

たどり着いた最奥の農家は、広い畑を前にした、まるで荘園のようなたたずまいだ。
左は最奥の農家

そこから先は、軽トラしか通れないような急降下と路肩の崩れがひどい崖道、
クルマはずっと手前に置いて歩くべきだ。そうしないとトンネルが崩れて帰れなくなるかも。
これも崩れてる素堀りトンネル、そして廃田で終わる。
崩壊の進む素堀りトンネル


廃田から沢床まではちゃんと道がある。ここが入渓点。

沢の左岸(右側)上の尾根に「カンカラコース」と呼ばれる尾根ルートもある。
分岐点にアルミ缶がブラ下がっているので「カンカラコース」と呼ばれている。
入渓点の上流10mの対岸を良く見ると、尾根へ登る廃道が見えてくるはず。

渡渉対岸登り口
この大岩が目印。空き缶やら見出し標やらテープやらがブラ下がってる。

ここを登ると、急に道が軽トラくらいは走れる幅になる。といってそのまま直進してはダメ。
50mくらいで倒木が道を塞いだのが伐採されてる。
この左手が廃道登り口


この倒木の左手にジグザグの登り廃道が隠れているのが分かるかな?
廃道が見える?

先人の色あせたテープが残っている。
一応倒竹は除去したが、この先もこんな荒れようだ。
ここを利用するヤブ屋は、各自、できるだけ廃道を片付けながら登ってもらいたい。
それをやらずに、避けて一段上を登ってる。結果、上で迷ったりするのだ。
廃道を復活することが次の登山者にとって重要だ。
ヤブ屋は手鋸とか鉈鎌くらい持参すべきだ。

登りが終わると植林帯に入る。
幅は広がるが、なるべく南側の境界標あたりを歩く。

段々、岩尾根が増えてくる。痩せ尾根や、30mくらいの高さ絶壁の縁を歩く。
岩尾根2
岩尾根1
岩尾根3

注意して見ると大きな岩屋が複数ある。
どれも近くには行けないが、もしかして鍾乳洞?そんなことはないなあ。
岩屋6
岩屋4
岩屋1


たどり着いた市界尾根は、「尾崎分岐」の北側50mの位置となる。
道標はないがアルミ板とかテープがぶら下がってる。
市界尾根からの分岐

なお、ここは逆コースとして降りに使う時は数か所で迷い易い。
逆Y字分岐が3か所くらいあるのだ。枝尾根へ直進しないこと。
大抵のピークには巻道があるが崩れがひどい。
植林帯に降りたらたら、とにかく南の縁の境界杭をたどって下ること。
北側には下降路は全く無い、というか沢の断崖で行き詰まる。
もうすぐ下に着くと思っても、廃道に達するまで気を抜いてははいけない。

さて話を沢に戻そう。
入渓点で渡渉せずに沢の中を遡行すると、左岸には「マニア好みの農発」が何台も、サビサビに朽ち果てて放置されている。
戸面原ダム湊川源流 021

沢そのものは平凡で長いが、白いスラブがあったりして美しい。
平坦な渓相

美しい白層


腰までの淵
洗濯板沢床
天然プール1

300mくらい進んで右岸の傾斜が緩んだところから急な尾根に取り付く。
これが笹郷塚へ直登する西尾根、「ゴジラの背」を目指するルートである。
笹郷塚ゴジラの背尾根ルート

急な灌木交じりのドロ尾根を、四つん這いでガンガン登る。
多少、垂直の壁もあるが構わずよじ登る。

DSC02936.jpg

コンクリの「山」境界杭や、境界木として残されれた巨木が尾根上に数本現れる。
巨木群

じきに277mピークに到達するが、展望なし。さらに尾根を東に下るとコルへ。
正面に笹郷塚が現れる。登り直すと岩尾根、そして「ヒメコマツ」の標識あり。
笹郷塚遠望

「ゴジラの背」が現れれば、その上が「笹郷塚」である。
ゴジラの背


この「ゴジラの背」「巨木の尾根」は、笹郷塚の西尾根である。
だがここも逆コースとして下りに使うのはアブナイ。
ゴジラの背を見物したら笹郷塚へ引返すこと。
何故なら下りだと、最後の沢床へ降りるべきポイントが見つけにくいのだ。
それに備えてロープは持参すべきである。


さて、下流へ話を戻そう。
入渓点から遡行せずに、沢を下降すると屈曲した深みを抜ける。
その先に渕がある。多分、昔、滝があった?その名残りの滝壺だろう。
この突破はちょっとショッパいトラバース。,落ちると深いゾ。
きわどいトラバース

その先の左岸に支流があるので入ろう。
支流をしばらく遡行すると小さな川回しトンネルに行き当たる。
立って歩ける程度だ。
エイリアンのトンネル全景

ところが、、、トンネル入り口が「エイリアンの口」状態、落ち口が陥没してる。
高さは身長くらいだが、濡れずに突破するのには、あと1手が足りない。
だれかが釘で靴紐、鎖を下げてある!これで登れというのか?ムリだねえ。
ヒモが?

仕方ないので、チョロ水が流れてる古川をたどる。ところが屈曲が激しく、ものすごく長い。
つまり、ここは川廻しをするには絶好の場所であったことが地形図でも判る。
延々と歩くと突然、エイリアントンネルの上流側に至る。
川回しなんだから当たり前だ。元へ戻るのだ。
さらに上流へ向かえば3つの沢に分かれているがどれにも滝は無くて源頭へ至る。

このへんの人は「あそこの尾根はあと幅5mしかなくなった。そろそろトンネル掘れるなあ」
なんて話す。川廻しトンネル文化がまだ残っている!

帰り道は、、、、楽である。本流出合い戻ると、すぐ下流右岸に使われていないポンプ小屋がある。
ここから踏跡があるので登れば廃田の道へ直接上がれるのだ。

この水域の沢には、他に取り立てた大滝があるわけでもない。
かっては林業で出入りのあった山深い遺跡を訪ねる探検である。

オワリ
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渕ケ沢水系のミニミニ沢登り

今回は、箱庭のような沢登りを紹介しよう。
千葉県は清和県民の森、渕ケ沢水系の探検なのだ。

但しチョット面倒なことあり。
この箱庭の全てが「県民の森」の管理下にある。
ということは、管理された登山道、遊歩道以外には立ち入ってはいけない?らしい。

一方、バブルがはじけて、管理事務所も縮小された。
多くの遊歩道、登山道は閉鎖、ヤブだらけ、腐った木橋の廃道となった。
だが、案内看板のいくつかはそのまま放置された。
それに従って廃道に入り込んで、ヒドイ目に遭ったこともあったし。

管理って何なんだ? 
この地域が千葉県の県有地なのか?地主の許可なく立ち入り禁止ということなのか?
だが、自己責任で道なき沢に入ったからといって、文句を言われる筋合いはないのでは?
なぜならば日本中の全ての河川には、なんびとも「立ち入る権利」がある。
たとえ地主でも、河川は私有化できない。オット、「公有」は出来るのか?

まあ、「国の私有地?」だな。この辺がよく判らない。
両足が水中にある限り、沢歩きしてる限り、不法侵入ではない?、、、らしい。
前置きが長くなったなあ、、、
渕ケ沢水系案内図


これが渕ケ沢水系の案内図だ。
南の端は安房高山、西は尾根、東半分は完全舗装の林道。
北は「関東ふれあいの道」プラス林道に囲まれた、まさしく箱庭である。

ヤマヒル王国の国境は、この東の林道外まで迫っている。
後述するD沢の源頭は安房高山だが、そのすぐ先の「請雨山」(しょううさん)で
ヤマヒル被害が発生した。
また清和県民の森の北部、寂光不動周辺でもヤマヒルが居ることは知られている。

この箱庭の中でヤマヒルに遭遇したことは未だないが、鹿にはよく出会う。
鹿のヒズメにヤマヒルはくっついて移動する。ヤマヒル王国の拡大は時間の問題である。

そうなったら、「清和県民の森」は崩壊するか?
いや、ヤマヒル王国の発祥地「内浦県民の森」も、いまだ健在である。
ヤマヒルを知らない地元の人もいる。ヤマヒルを怖がらない県民もいるらしい。

さて入渓点は、、、、
北に有名な豊英大滝(正式には大戸場の滝)がある。
この滝から遡行を始めれば、自動的に渕ケ沢源流に入るのだが、これは遠回りで面倒。

一番近いのは、その南、ずっと上流の橋のたもとにあるキャンプ場だ。
ゲートを入ってキャンプサイトを横目に突き抜ければ沢床へ降り立てる鉄製階段がある。
キャンプ場ゲート

キャンプ場

キャンプ場階段

ところがゲートには「宿泊者以外立ち入り禁止」と書いてある。困った。

キャンプ利用者を装って進入するか?これは正式には不法侵入になる。
管理人がいたら、頼めば「いいよ」と言ってくれるはず。
但し沢登りするなんて言わないこと。「それはアブナイからダメ!」と言われかねない。

なお逆に、沢からキャンプ場へ戻ったときは「かわせみコースから来たんです」で済まされる。
そう、「かわせみコース」はここへ繋がってるのだ。かわせみコース出口

はずなのだが、、、ここにも問題あり。

入渓点の一つである「かわせみコース遊歩道」は、尾根越えのップダウンがある。
これも面倒である。しかも「崩壊のため進入禁止」となったまま復活していない。
崩壊が起きない房総の沢など存在しない。これを無視して入るのは違法なのか?

渕ケ沢水系にはA、B、C、D、Eと5つの沢がある。
E沢が本流だろう。

まずA沢を説明しよう。
A沢出合い

これは「関東ふれあいの道」と「林道渕ケ沢線」とに南北を挟まれてる。
本流との出合いの奥に立派な小滝がある。
それを登ると更なる奥に大きな砂防堰堤がある。
これは突破できない。ここでオシマイ。

ならばと林道に戻って登っていくと、すぐに橋がある。その下にこの堰堤が見える。
更に林道を登って、上のT字路に突き当たったら、その左手コーナー北側が源頭である。
ここからの降下は可能。

ところがこの沢には、上流にあと2つの堰堤がある。突破して下降は可能なのだが、、、、
どちらの堰堤も沼地化してるのだ。

この沼地には大量の落ち葉と土がヘドロ状に水平に堆積している。
だから一見すると土砂で埋まっているように見える。しかしこれに騙されてはいけない。
トンデモナイ底なし沼だああ、、!
ウッカリ足を踏み込むと、一気に沈む。つまりドロの底は深いV字谷なのだ。恐ろしや!
立ち泳ぎで岸に戻っても、急傾斜で這い上がれない。遭難だああ、、、、
ということで、A沢は危険なだけで沢登りの価値は無い。絶対、止めて欲しい。

なんでこんなになったのか?
それは林道を作るときに、崖を削ってその土砂を大量に沢に落としたからだ。
その結果、崩壊が日常的に起きるようになった。
だから砂防堰堤が多数必要になった。自然破壊の悪循環なのだ。

次はB沢だ、、、

C沢出合い

この沢は本流に小滝を直接、落としている。低いながらも直登はヤバそう。
その右脇に鹿の踏んだステップというか巻き道がわずかにある。
おそるおそる、ここをフリークライミング、いや、みっともないが四つん這い登りする。
これもけっこう高みまで上るので怖い。滝を直登したほうがいいか?悩むところだ。

突破したら沢床まで、滑り台状のツルツルの擂鉢側壁を3m降りなければいけない。
尻滑りでは着地で怪我しかねない。四足でズルズル下りには急過ぎる
ロープを使うのがいちばん安全。

この源頭には突破できない滝あり。
手前の左、東から落ちる支流の垂直涸滝を直登する。
垂直だが3mくらいで、ステップ、ホールドがしっかりあるので心配なし。
そのまま林道へ登れる。

さてC沢だが、、、

B沢出合い

一つ小滝があるが、あとは快適、きれいな廊下が続く。但し源頭は急傾斜で危険あり。
中央の尾根にある鹿のステップを伝って、潅木頼りで登攀する。

冷や汗かいてたどり着いた尾根には、廃道があった。
だがそれをたどるといきなり崖へ。尾根は分断され、5m下には舗装林道あり。
さりとて飛び降りるには高すぎる。
引返すと南へ踏み跡あり。道路は同じ高さの目の前にあるが、踏み跡は崩壊してる。
こkは思い切って飛ぶしかあるまい。

次はD沢、、、、
c沢出合い2

なんてことない、なにもない快適な沢だ。
この詰めは安房高山直下の林道に出る。

最後に本流のE沢を詰める。
E沢本流

F沢も見ておこう。
F沢出合い


つまり、この水系には期待するようなサプライズはない。大滝といったイベントもない。
だが、とても静かな小沢の集合体なのだ。だから箱庭。
猛者なら1日でA、B、C、D、E、Fの全部を遡行してしまうレベルである。

オシマイ
プロフィール

ゴンベ

Author:ゴンベ
房総の沢、滝探検、ヤブ山探検、地形調査、デインギー(ヨット)などを書いていこうと思っています。
分かりやすいように書いていくつもりですが、もし分かりにくいことがあればコメントをいただければ可能な限り答えます。
読んでいただければ幸いです。

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