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麻績村博物館のジェットエンジン

度々紹介してきたが、ここにはジェットエンジンまで展示してある!
カットモデル
写真をクリックしてください。
こっちが吸い込み口。 ピトー管と、7段軸流コンプレッサーが見える。
後方のアクリル板の中が燃焼室。その後ろが噴出口。
エアのバイパスダクト(カウリング)が無いから「今はやり」のターボファンジェットではない。
ベーシックなターボジェットである。
このカットモデルは、整備訓練向けに結構な台数が出回ってるらしい。
吸い込み口
圧縮空気スターター? 電気スターター? 発電機?  
吸い込み2
こっちが噴出口。アフターバーナーも、逆噴射装置もない。
この最後尾のタービンブレードは800度近い高熱に常にさらされる。
ブレード内部に冷却空気を通してるといっても真っ赤になるはず。 オソロシイ!
触ると軽々と回る。毎分1万回転!
軸は、最前列の軸流コンプレッサーと一体なので噴流のエネルギの一部を
最後尾タービンで回収して最前列タービンを回す。
謎のメーターがあるけど、この部分だって数百度になるというのに大丈夫?
冷却空気のパイプらしいものがある。

高温のジェット噴流は、ロケットみたいに初めからボワーっと円筒形に噴出すのではない。
ドーナツ型のタービン外周から噴出されて、コーン状のデユフーザーで円筒形に広がっていく。

そのまま噴出したら、噴流は扇風機みたいにタービン回転方向に渦巻く。
それをストレートに整流するため、合計8枚くらいの大きな仕切り板がある。
ラベル
なになに? ネットで調べたら、、、
ブリストル シドレー社の軸流7段ターボジェットエンジン。
軽戦闘機、練習機向け、後には「ハリヤー垂直離着陸機のコアエンジンに発展した。
推力3.2トン、自重1.8トン、つまり自分の2倍近くを垂直に持ち上げられる。
富士重工がレシプロ練習機に換装したとか。

シドレー社と聞いて突然思い出した。
「アームストロング・シドレー・サファイア」という、なつかしいクルマがあったのだ。
やたら車名が長いが前半は地名、会社名だ。
イギリスのブリストルにある軍用機エンジン会社がクルマも作ってた。合併離散を繰り返した。
だからサファイアというジェットエンジンもある。ヤヤコシイ。

65年以上前、昭和30年代の中学生の時に買った「モーターマガジン誌」の表紙だかに、
この名前の薄青色の英国セダンが載ってた。側面だけだった。肝心の前面は分からない。
黒いクルマしか走ってない日本。こんな美しい色のクルマなんて見たことがなかった。
いつかは実物が見たかった。
それから何十年、たまたま買ったDVDの、ヒッチコックのカラー版のスリラー「13階段」に、
またまたこの薄青色のクルマが出てた!美しかった。だがここでも側面しか写ってない。

おっと、初めから脱線した。

レシプロエンジンなら大抵のことは理解できる。だがジェットエンジンとなるとねえ、、、
ジェットに対しては以前から疑問をいくつか持ってる。

1.スチームタービンは戦艦大和の昔から使われてるし、火力発電もタービンを回す。
  100度ちょっとの過熱水蒸気の中で作動する。
  だが、、、ジェットエンジンの最後尾のタービンは1000度近い高温の噴流の中にある。
  そう、ガスバーナーの中でタービンが回っているのだ!
  上流の軸流コンプレッサーを駆動するパワーを噴流から回収するためだ。
  コンプレッサーが回らないと燃焼が始まらない。

  なんでこんなムダな努力をしているのか?なんとかならないのか?
  ちなみにジェットは、燃料熱量の30%しか前進推力には使えないという。
  残りはコンプレッサーとか、油圧ポンプとかに消費され、噴流として大気に捨てられてる。
  もったいない。

2.ジェットエンジンと言うのは唯一無二の「大気開放型」のパワーソースだ。
  つまり異物が吸い込まれたら即、壊れる! バードストライクとか、火山の噴煙とか、
  機首の部品が外れて吸い込まれたり、、、
  コンコルドは滑走路の上のバーストタイアの破片を吸い込んで墜落、廃止された。
  亀が歩いてて滑走路が閉鎖されたり!

  他のエンジンで大気に開放してるものはない。
  吸い込み口には必ずフイルターが付いてる。
  F-1レーサーだって「ファンネル」という網を付けてる。

  ジェットエンジンの前面にはなんでフイルターとか、格子とか、ネットが付いてないのか?
  その分だけパワーロスするからだが、なんかおかしい。
  ヒコーキが危ないのではない。ジェットエンジンがとてもアブナイのだ!

3.ジェット、ロケットの原理はイカが墨を吐いて逃げるのに例えられる。
  かってヨット帆走していて、デッキの上をイカが飛び越えたのを目撃した!
  魚を追って夢中になって空を飛んだらしい。
  密度の高い水を噴出して飛ぶのはいかにも効率が良い。
  だが、、やたら軽い空気を大量に吹き出さないと飛べないジェットは効率が悪いのでは?

4.特に離陸時は「暖簾、ノレンに腕押し」みたいな大気に全開でジェットを吹き出す。
  これって究極のムダではないのか?

  空母から離陸するときは甲板の損傷や乗員保護のために板(ジェットブラストデフレクター)
  を斜めに立ち上げて噴流をぶつけてるけど、あれも多少は推力の損失防止効果があるのでは?
  宇宙ロケットも発進時は地面に噴流をぶつけてる?
  ヘリコプターは地上に近いときは「グラウンドエフェクト」(地面効果)が発生する。

  まさか旅客機にカタパルトをひっかけるわけにはいかないけど。
  なんか助走を支援する方法はないものかなあ?

5.ジェットにはレシプロみたいな「爆発行程」が無い!連続燃焼だ。
  まるでガスバーナーが空を飛んでるみたいだ、、か弱い!

  レシプロエンジンは閉鎖した燃焼室の中で爆発させて燃焼を完結させてる。
  だから排気ガスはそれほど高くない。
  シロウト目にもこっちのほうがパワーが100%引き出せるような気がするのだが、、、
  レシプロの昔のヒコーキのほうが絶対に燃費が良いはず。
  ターボプロップとか、ターボファンで、その劣勢を挽回してるけど、まあムリだ。

じゃあ、何でジェットエンジンなのか?
それはパワー・ウエイト・レシオが物凄く大きいからだ。
こんなに小さくて軽くて、これだけの超絶パワーを出すものはジェットしかない。
なにしろ、このジェットエンジンの自重は1200kgなのに1万馬力出る。
スーパーカーのエンジン自重は200㎏ぐらいかな?それで400馬力くらいだ。
同じ馬力だったら重さは4分の1くらいになる勘定だ。
その代償で燃費も4倍なのかな?

今の戦闘機は巡航で5万馬力、超音速では25万馬力!昔の空母1隻分!
ゼロ戦は1000馬力、グラマンは2000馬力だった。桁が違う。

大戦直後にアメリカで商品化された「ヒラー・ホーネット」という
「チップジェット型ヘリコプター」があった。ローター先端に「ラムジェット」を取り付けたのだ。
ローターの反転トルクが発生しないので小さいテールローターもテールブームも不要!
そのラムジェットは1ケがたった数キログラム、それが2ケ、超軽い!
それでもヘリとして飛び上がれた。騒音と火炎がものすごくて燃費が悪かった。
商品としては普及しなかった。

ラムジェットというのはドンガラの筒みたいなもの。そこに燃料を吹き込んで点火するだけ。
タービンもコンプレッサーもくっついてない。欠点は自力ではスタートできないこと。
ローターを芝刈り機のエンジンでまず回して勢いがついたらラムジェットに点火する。

あーあ、また脱線した。
書きかけです。

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不時着?博物館の追加


「麻績村」(おみむら)博物館の屋外展示場に、もう1機あったのを忘れてた!
その名は「全天候戦闘機、セイバードッグ」、、、、既に紹介したセイバーの兄貴分だ。
セイバードッグ

亜音速での戦いとなったので、もう役立たない機銃は付いてない。
見た目はセイバーそっくりさん。だがスケールアップされていて一回り大きい。
ミグの出現であわてて開発した粗削りのセイバーをベースに磨き上げたモデルだ。

ボデイ下にぶら下がってるのは物騒なロケットランチャー。
24連装!の穴から飛び出すのは無誘導のロケット弾。その名も「マイテイマウス」!懐かしい。
折り畳みのテールフインは付いてるものの、ロケット弾というのはロケット花火みたいにフラフラ
飛ぶから絶望的に命中しない。
なので「ヘタな鉄砲撃ちも数打ちゃ当たる」とばかり一気に斉射する。
「シェーン」の全弾早打ちを思い出す。いや、一発は最後のシーンまで残してたっけ。

そういえば、プロペラ機の「ムスタング」のラジエータもボデイ下後方に出っ張ってた。
この位置は意外と空気抵抗にならないそうだが。
そうはいっても後のモデルでは、ランチャーは主翼下の吊り下げレール式に変更された。
説明版
弟分のセイバーは全天候戦闘機とは言わない。その違いって何?
鼻面のレーダー(黒いところ)がデカいからドッグと呼ばれてるが、
この中にはレーダーがある。セイバーより鼻が大きいから照射範囲が広いのだ。
そういえば日本軍にもレーダーを装備してる「夜間戦闘機」があったっけ。

なお今では当たり前の電子制御を導入した初期の機体だ。
なので半導体時代ではないから真空管だらけだったそうだ。
アレ、真空管なんて知らない?

垂直尾翼。
水平尾翼
水平尾翼はフライイングテールに移行している。
水平尾翼右側
右側テールには胴体側2ケ所にボルテックスジェネレーターが配列されてる。
水平尾翼左側下面
いっぽう、左側は水平尾翼下面にもベタベタにボルテックスジェネレーターが!
しかも昇降舵面(右には無い!)を殺して貼り付いてる。明らかに後付だ。
機首の引上げ操作をすると左尾翼下面の気流が剥離するのか?
そうなったら機体はに左にロールしてしまう。

左側の下にだけ突出してる赤いエアスクープが大迎角のときに尾翼に悪さをする?
それともジェットエンジンにも回転トルクの反動があって、それを抑え込むために
全開時に左舵を大きく切らなければならないとか?
全浮動式にすると、こういう問題も出るのだなあ。
エアスクープとエアアウトレットだらけ
ボデイ各部にはエアインレット、アウトレットの穴だらけ。
後付けの紙工作みたいなエアスクープもある。
謎のエアスクープDSC09851.jpg
そのすぐ後ろに縦長のスリットがある。
ウインドシールド全面のエアアウトレット
前の角穴から空気を取り込んで、ウインドシールド下端から噴出させる穴列がある。
ワイパーの役目をするらしい。
キャノピー後ろのエアアウトレット
キャノピー後端の吸い出し孔、ベンチレーターか?
右のアウトレット
右中間部のアウトレット

後輪のブレーキがやたら厚みがある。弟のセイバーはずっと薄い。
重量(翼面荷重)が増えて、着陸速度が上がったので強化したのか?
とはいえ、いかにも小さいバルーンタイアのほうが先にバーストしそうだ。

油圧、多板式のデイスクブレーキらしい。
デイスクブレーキは「セルフサーボ効果」がほとんど無い。
なのでもともとタイアロック(スキッド)は起こりにくい。
だが強力な油圧で押すからそうもいってられない。
アンチスキッド装置も付いてるのだろう。

ブレーキは、乾燥路面ではタイアがロックしたほうが停止距離は短くなる。
だが濡れてる路面でロックしてしまうと進路を外れてしまう。
ドッグセイバーの後輪ブレーキ
比較として、こっちは弟セイバーの後輪ブレーキ。厚みが僅かしかない。
デイスク枚数が少ないのだろう。
セイバーの後輪

着陸速度まで下がると揚力が減る。揚力を保つためにスラットを開いて大迎角で着陸する。
なので後輪が先に着地する。
回転してない後輪タイアがまず路面に激突してタイアロックする。
タイアのゴムは着陸の度に消しゴムみたいに摩滅する。

余談になるが、市販のクルマで最初にデイスクブレーキを採用したのはジャガーの
スポーツカー、といっても前輪だけだった。
タクシーは、運転手連が「サーボが弱い」と反対して、ずっとドラムブレーキだった。
今ではほぼ全てのクルマがデイスクブレーキになった。

着陸して最後に接地する前輪には、ブレーキそのものが無い。
弟分のセイバーには無い「Uの字パイプ」で強化されてる。
バイクをサイドカーに改造するための「アールズフォーク」の補強と同じだ。
セイバードッグの前輪
比較として、これは弟セイバーの前輪。シンプル過ぎる。
弟セイバーの前輪

終わり
プロフィール

ゴンベ

Author:ゴンベ
房総の沢、滝探検、ヤブ山探検、地形調査、デインギー(ヨット)などを書いていこうと思っています。
分かりやすいように書いていくつもりですが、もし分かりにくいことがあればコメントをいただければ可能な限り答えます。
読んでいただければ幸いです。

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